保険か自費か?わきが治療は保険適応と自費に分かれます。現在、保険診療で可能なわきが手術は「他人に不快な感じを与えるほどのきつい臭い」と云う事になっております。すべてのわきがを保険でやられる病院には行政指導が入りますので充分ご注意下さい。その為、当院では保険で可能なのかを医師の診察下で決定していきますが、保険で出来る場合は大方が切開法となり、大きな傷がつく事になります。若い女性に一生残る傷がつき、後悔する事があります。その事を含め、手術の選択が必要となります。 我々はこれまで多くの学会で報告したように、わきの切開を小さくして確実に臭いが減少する【超音波吸引法】にて手術しますが、超音波のみならずわきの中央部をハサミで掻爬も加えます。その後、当院独自の【枕木法】にて2日まで圧迫固定します。費用は275,000円(税込)です。
沖縄県で多い症状・疾患に多毛やシミ・ホクロなどがありますが、もうひとつ「ワキガ」も加えねばなりません。「ワキガ」はご存知の如く、わきの下の汗や臭いを総称するのですが、年頃の女性にとって大変嫌な思いをするもので、日常、わきの下に市販の制汗剤を使用するのが、若い女子のエチケットになっているほどです。沖縄県は暑い地方なので、当然、汗をかく頻度が多いのですが、汗をかく度合が続く事によって汗腺の穴が大きく広がっているのが特徴的です。その上、わき毛も毛深い人が多く、汗をかいた後、湿気や熱気がこもりやすい条件となります。さらに食事が油っこい物を食べると云う習慣が県内にはあり、わきの下も油性の肌となりやすく、あかのたまる状態は雑菌繁殖の地となり、右記の図の如く強い臭いを発して参ります。それ故沖縄県の女性は他県の方に比し、「ワキガ」で悩まれる事が多くなる訳です。実は女性だけでなく昨今では男性も当医院では手術を受けられる方が増えております。女性5対男性1位の割合でしょうか、このページにはこのような「ワキガ」で悩まれている方々の為の手術法を主体に原因・治療を載せています。
ワキガは、ホルモンの影響を受けるものですから、女性ホルモンの発生が強力になる時期に臭う事があります。乳房の発育とも関係するその頃の時期、つまり、中学、高校生の臭いは成長に伴うものです。しばらくすると消褪する可能性がありますので経過観察が必要かと思っております。神経質な子供は手術を受ける場合があるのですが、その様な方は出来るだけ小さい傷跡から手術しなければなりませんので、超音波吸引法による手術を当院ではすすめております。
ワキガの手術はアポクリン汗腺をターゲットにしてその源を切除すれば良いのですが、汗の線には①アポクリン腺、②エクリン腺と二つの腺があり、また毛根部の途中に位置する③皮脂腺があります。
先に述べた汗腺(アポクリン腺・エクリン腺)と皮脂腺、毛根を除去するのが、「ワキガ」の手術です。欧米では切開法を中心にします。この切開法は皮膚を大きく切開して皮膚の裏側に存在する汗腺等をハサミなどで除去する方法です。当院でもワキガの範囲が広い方や男性の方などにはこの切開法にて手術する場合があります。然しながら、日本人の場合は中学生や高校生或いは若い女性が手術対象になる場合も多く、傷痕を沢山つけるのを躊躇する事もあります。その為小さい切開腺から吸引、ローラー(稲葉氏法)、鋭匙(エ化)などで汗腺を除去する方法が考え出されてきました。当院ではこれ迄思考錯誤の中から超音波吸引法を使用する事によって小さい傷痕ですばやく手術可能となった新しい術式を施しております。
皮膚を広く切開して、反転、汗腺をもれなくハサミで切除する方法です。皮膚を切開す。皮膚を切開する図式によって色々なデザインが考えられております。(図参照)
一般的にワキガの手術は切開法か小さい傷痕で行なう超音波吸引法か決めた後、局所麻酔で行います。手術が終ったら右図の如く両わきに圧迫包帯を巻き、帰宅します。これは術後の出血を押さえる為ですが、翌日その圧迫を除去し、軟膏療法に変更します。その頃から(つまり翌日頃)入浴が許可されます。術後1週間~10日目位にかけて糸をとります。状態によってその後も軟膏療法を続ける方もいますが、大方はその時点で治療が終ります。但しわきの下なので2~3ヵ月は色素沈着が残ったり、ややひきつれがある方もでますが、次第に消褪して参ります。わき毛は部分的に残りますので御希望の女性は当院では低価格(1回1万位)で6ヵ月後、レーザー脱毛をサービスさせて頂いております。御希望の方は申し出て下さい。
従来のタイオーバー法やダブルタイオーバー法は術後の痛みが強く、わきの動きに制限が出ますので当院では枕木法を行なっております。(図参照)手術に伴う副作用を合併症と云います。通常2つです。ひとつは血腫と云いまして、術後出血の為に生じる血の硬まりです。少し術後経過が落ち着いた頃除去しております。もうひとつは小さいオデキみたいなものが生じる方がおります。毛穴からの感染や汚れによって生じるアテローム(とうふのかーし)の発生です。このような場合小切開を加える事によって治療して参りますので御安心下さい。
ボトックスがなぜワキの多汗に効くのか多汗の源は交感神経刺激によるエクリン腺の分泌が激しく起こる為になされます。そしてこのエクリン腺は乾きにくいと云う特徴があり、女性の下着をいつまでも汚し続けるという結果になります。エクリン腺はワキなどに多く、真皮の深い部分にありますが、アセチルコリンという神経伝達物質を交感神経から受けております。「ボトックス」はポリペプチドという分泌物を発し、このアセチルコリンを阻害するのです。阻害されたアセチルコリンはどんな交感神経刺激作用が起こってもワキの多汗を誘発しなくなる訳です。
手術項目 |
部位 |
料金 |
備考 |
超音波吸引法(自費) | 両側 |
¥275,000 | 局所麻酔日帰り |
片側 |
¥154,000 | 局所麻酔日帰り |
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