2013年の学会報告
私共は国際美容医療研究会を東京で開催しております。今回は「水光療法」について約30人の全国からいらっしゃった医師の方々へ講習会をしました。新しい痛みの少ない注射器の開発、代理店でおられる「イリョーキ」様と「メディカルロジック」様にもご協力を頂き、実践的講習会でした。
第36回日本美容外科学会総会出席、大竹尚之会長2013年10月19日(土)ISAPS国際形成美容外科学会出席、高柳進会長3日間共、東京国際フォーラムで開催されました。沢山のシンポジウム、外国招待講演、一般演題がありましたが、参加者は例年より少ない感がありました。「未来への展望」と云うテーマに関しては少々ガッカリしました。私の意見は臨形会報に載せる事にしました。
シンガポールで開催されました第7回IMCAS(International Master Course on Aging Skin)に参加してきました。往復共に飛行機の中で寝て、朝昼は勉強と云う学会です。日本とシンガポールは時差が1時間ですからこのような事が出来るのですネ。30日(火)に沖縄に帰り仕事しています。トピックスは新鮮解剖での実演などですが、玉石混淆良い発表も多くありましたが…そこそこの発表もあると云う国際学会らしい内容でした。私達がやっているヒアルロン酸による若返り法が世界的にみて一歩も引けをとらないやり方であると云うのを改めて認識させられました。
大阪での美容外科学会では当院におけるフィラー注射による顔のAugmentationについて発表しました。発表の制限時間が6分と短かったのですべてを報告しきれなかったのですが、ヒアルロン酸など額に注入するコツについて述べました。ヒアルロン酸での若返り方法は昨今流行であり、元来が深い層に入れる事によって面でのもり上がりを期待する方法です。内出血がない為ダウンタイムなく、翌日も人前にすぐ出る事が出来ます。顔面各部位の注入部位のポイントを下記に示し、これまで注入した症例の数を示します。
東京において公益社団法人 日本美容医療協会の勉強がありました。主なものはフィラー注入の適応と問題点、特に注入材質、方法(技術の進歩)、合併症などが数人の先生方からの報告をもとに話し合われました。次に今流行の水光療法については宮田成章先生からプロトコールについての内容を幾つかに分けて行っている点が述べられ、参考になりました。その上で当院でも近々、注入機械のテストをする事にしました。(これ迄は医師の指で注射していたのですが、痛みが少ない注入機械を使います)又、Nd YAG(ジェネシス)を用いた爪水虫の治療、並びに尋常性疣贅(いわゆる疣)の治療について順天堂浦安病院皮膚科教授の須賀康先生の講義を聞いております。当院にも数年前からジェネシスがありますので早速活用してみたいと思っています。最後に形成外科の宮坂教授のレーザーの移り変わりと云うお話をお聞きして改めてレーザーの原理を勉強し直しております。
本学会は4月3日から3日間開催ですが、開業医の仕事が忙しく結局1日だけの参加となりました。めまぐるしく変化、進歩する美容外科の中にあって自分を見失う事なく勉強に励む事は当然の事ですが、他の先生がどのような事について興味を持って学ばれている事なども知る事は大切です。スレットリフトやアラガン社のボトックス実践部に顔を出し、美容外科の幾つかの演題を聞いて帰ってきました。
フィリピンでAPMAC(アジア太平洋美容医療学会)があり、アジアを中心として欧米の医師500人位が参加しております。参加医師の得意分野はおおよそですが、形成外科医50%、皮膚科医30%、その他の医師20%位の割合です。この学会はアラガン社と云うボトックスと豊胸術バック、さらにはヒアルロン酸メーカーの米国大会社が主催しております。講師達も世界の代表的医療人をそろえ、かつ、モニターモデルも30人余を用意、各先生方が腕を振るってモニターの方を現場で美しくみせていました。個人情報もありますので写真撮影は禁止されておりますが、モニターの顔がはっきり写るように大きなスクリーンに映し出される顔の変化は見事です。特にモニターの方は顔だけを出し、その他の部分は黒ずくめの服装でした。そうする事によってみている多くのお医者さんがはっきり術前・術後の結果が分かるようにと云う心憎い演出です。来年、この結果を又みせるそうですが、日本がこの面では少々劣っている事は否めませんでした。
金沢にて第39回日本医学脱毛学会総会に出席、今回から理事長が亀井康二先生になりました。今回の学会は畷先生の主催でしたので私は楽しみに出掛けました。理由は畷先生のお父様とは実懇の間柄でしたが、お父様が亡くなられて丁度今年で13回忌と云う事でお母様にもお会いして懐かしいよもやま話をさせて頂きました。脱毛学会には多くの脱毛レーザーのメーカーも参加しており、賑やかな学会です。来年は大阪と云う事になります。
東京は寒かった。然し、吉本信也組織会長のもとで上記学会へ参加、得るものは多かった。印象を簡略して発表者の名前は伏せて以下に記してみる。※鼻に入れたレディエッセはCTでみると6ヵ月位でなくなっている1年は持たなかった。※Soprano Laserは痛みが少ない脱毛レーザーである。※眉毛下切開で眼瞼下垂をやってみて二重切開との比較をした。結果を引き続き発表する。※眼瞼下垂手術後の切開線が赤くなり、遅延するケースがある。原因が不明だ。※乳輪下膿瘍の治療はSeton法でやり、陥没乳頭は酒井氏法でやって良好な結果を得た。※※PRP療法①b-FGFを混ぜると脂肪注入と同様な好結果を出す。然し、それには深部に入れるべきだ。又、患者さんにはリスクを含めてインフォームドコンセントをしっかりする事。ふくらみ始めたら早目にケナコルト。②高濃度のPRPでb-FGFを混ぜたPRPと同様の効果は出せる。